マーケティングオートメーションとは

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マーケティングオートメーションとはいったい何なのでしょうか。導入したくても中身がよくわからない、どんなことができるようになるのかわからない人に向けて、その詳細をまとめました。また、記事の最後でおすすめのツールも紹介しています。
「マーケティングオートメーション」という言葉を、みなさん知っていますか。言葉は知っていても、正確に説明できる人はそれほど多くないともいわれています。
また、マーケティングオートメーションの意味や内容を理解し、導入を検討していてもどのツールを導入すればいいか、悩んでいる人もいるでしょう。今回は、マーケティングオートメーションの詳細と導入のメリット・デメリット、おすすめのツールについてお話します。

マーケティングオートメーションとは?必要となった背景

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マーケティングオートメーション、略して「MA(エムエー)」は、獲得した見込み客を精査し、営業担当者にその一覧を送り、販路拡大を図る一連の流れを自動化したものです。比較的新しいマーケティング手法であり、日々変化するユーザーの消費行動に対応するために、マーケティングオートメーションが生まれました。
マーケティングオートメーションが生まれた背景には、もう一つ、現場の営業マンの声があります。電通イーマーケティングワンが2015年に行った調査では、なんと約75%が、作成された営業リストを基にしたアプローチができていないと回答したのです。また、その理由として最も多かったのが「リストの質が悪い」「リストが多すぎる」の2つ。つまり、もっと見込みのある顧客へのアプローチが必要だということが分かったのです。
そこで誕生したのが、マーケティングオートメーションなのです。リストの質を改善し、厳選したリストの作成のために、マーケティングオートメーションは必要とされるようになりました。

今マーケティングオートメーションが必要な理由

マーケティングオートメーションによる成長

今、マーケティングで必要となった自動化である、マーケティングオートメーション。しかしそれがなぜ、しかも今必要なのでしょうか。背景には、営業マンの本音以外もあるのです。今回は、マーケティングオートメーションが今必要な理由をお話します。

顧客の変化に対応するため

マーケティングと言えば、一昔前は商談開拓型と呼ばれる、情報を持たない顧客に情報を提供してものを購入してもらうスタイルが一般的でした。しかし、現在は顧客でも簡単に興味あるものやサービスの情報を収集できるようになり、商談開拓型のマーケティングでは限界が見えてきました。
これはつまり、営業マンから話を聞くまでに、購入するか否かをすでに顧客が決めている状態です。そのため、適宜情報を必要としている顧客をターゲットにした方が、営業効率としてよくなるのです。

顧客データの管理強化

今まで、商談情報まで管理していることはあっても、見込み客のリストを作っていた企業はどれだけあったでしょうか。実は多くの企業で、見込み客のリスト化は未着手、もしくは遅れていたため、機会ロスが発生していました。
マーケティングオートメーションの得意分野に、顧客データの管理強化があり、それまで机の引き出しに入れっぱなしだった見込み客をすべて管理できるようになるのです。また、データベースとして社内共有すれば、全営業マンがその顧客データをもとに営業をかけることができるようになり、機会損失が減るのです。

マーケティングそのものの強化とクラウド化

企業のマーケティング担当は、HPの更新やパンフレット作成などの非常に限定的な役割しかもっていないのが普通です。中小・零細企業に至っては、マーケティングを専門にしている社員がいないこともあります。これでは本来のマーケティングの狙いを達成できなくても仕方がありません。また、これに関連して、顧客データの管理は担当者しか行っていないこともあり、マーケティングの担当とは、非常に閉鎖された役割でしかないことがわかります。
マーケティングオートメーションでは、この点も解決をしてくれます。例えば、見込み客への自動メルマガ配信や展示会への集客もハードルが下がります。そして何よりも、マーケティングオートメーションを導入することで、顧客情報のクラウド化が達成できるのです。これにより、マーケティング担当者のみしか目にしなかった顧客情報を、全社で共有することができるようになります。

One to Oneマーケティングの実現

One to Oneマーケティングとは、かなり古いマーケティング手法ですが、販路を広げるという意味では非常に効果的な手法です。しかし、その後に出てきた各種のマーケティング手法は、突き詰めていけばすべてこのOne to Oneマーケティングに到達します。
マーケティングオートメーションでも、同じ手法で、しかも各顧客に合った適切な提案を自動ですることができます。実際、マーケティングオートメーションの先進国であるアメリカでは、これを使いこなしたOne to One マーケティング手法で成果を上げています。

マーケティングオートメーションのメリット・デメリット

メリットとデメリット

一見すると便利そうなマーケティングオートメーションですが、当然メリットとデメリットは存在します。しかし、デメリットと言っても導入に必要なものばかりで、延々引きずるようなものではありません。では、どのようなメリット・デメリットがあるのか詳しくお話していきます。

マーケティングオートメーションのメリット

マーケティングオートメーションのメリットは以下の3点です。
● 見込み客との良好な関係の構築
● ヒューマンエラーの解消
● 担当者のスキルに左右されない
見込み客は、あまり関係を築けていない場合も多々あります。しかし、マーケティングオートメーションが自動でその見込み客のニーズに合ったものを勧めてくれるため、こちら側は見込み客にとって「痒い所に手が届く」存在になりうるのです。
また、ヒューマンエラーや担当者のスキル不足などの人的なミスや機会損失を防ぐことができるのもメリットと言えます。

マーケティングオートメーションのデメリット

一方で、マーケティングオートメーションにはデメリットも存在します。
● コンテンツ(商品やサービス)の事前準備
● データベース移行・更新が必要
● 新規顧客の獲得が必要
コンテンツの事前準備とデータベース移行に関しては、導入前の最初の踏ん張りだけです。しかし、更新や新規顧客の獲得は、マーケティングオートメーションを導入しても恒常的に必要になります。特に、新規顧客の獲得のためには、お問い合わせフォームを準備する、Webマーケティングの対策をするなどが必要です。

マーケティングオートメーションの活用方法

握手している写真

マーケティングオートメーションで活用できることは大きく4つあります。いずれも見込み客に対して活用できることで、より強固な関係構築が可能になるのです。なお、以下に記す「リード」とは、見込み客の意味です。

リードジェネレーション

リードジェネレーションとは、見込み客を作り出すことを言います。その会社の商品やサービスに何かしらの興味を示している人のことで、名刺の回収や問い合わせ情報に入力された個人情報を集めることです。これらをするためには社外イベントやSNS運用、Web広告で認知度を上げる必要があります。ツールにもよりますが、Webマーケティングに強いマーケティングオートメーションも存在するので、それを活用することで見込み客を作り出すことができます。

リードナーチャリング

獲得した顧客の購買意欲を高めなければ、実際の成約には結び付きません。マーケティングオートメーションを使うことで、Webページの閲覧回数やイベントへの参加状況別で、見込み客を抽出できます。これらの情報をもとに、ステップメールの配信であったり、次に展開するコンテンツを作り出したりして、見込み客の購買意欲を高めることができます。

リードクオリフィケーション

顧客に変わる可能性が高い見込み客を選び出すのが、リードクオリフィケーションです。見込み客の購買意欲にばらつきがあるため、それぞれのニーズに応じた対応が必要ですが、マーケティングオートメーションであれば、それらも簡単に解決ができます。ただし、Webページの閲覧回数やメールの開封回数を集計するリードスコアリング集計という方法もありますが、この方法は、スコア時代が活用できるかどうかが不明瞭な場合も多いので、あまりお勧めできません。

リードマネジメント

先に紹介した3つの要素も含めて、それらの情報を一元管理することをリードマネジメントと言います。一元管理をしていないと、管理の手間が煩雑になり、ここぞというときに最適な手を打てなくなってしまうこともあります。営業管理システムとの連携や、営業部門への情報共有などを経て、戦略的管理をするためにも見込み客の一元管理は必要です。

おすすめのマーケティングオートメーションツール3選

スーツを着た男性

では実際にマーケティングオートメーションを導入するにあたり、注意すべきポイントがあります。
【導入に向けてのポイント】
・導入の目的をしっかり設定する
・自社に見合ったツール選定
・webマーケティングに長けている人材が必要であり、教育する
・マーケティングオートメーション導入・運用のための人的リソースを確保
そのほか導入費用や、初期の手間や管理の体制づくりなど、導入するためには多くのことを考えなくてはなりません。
上記のポイントを踏まえつつ、ツールを選ぶ必要があります。
特におすすめできるものを3つご紹介します。いずれも人気が高く、活用次第では見込み客を顧客へ転換させるのに非常に役立つこと間違いなしです。

Pardot

pardotの画面のスクリーンショット

URL:https://www.pardot.com/

業界最大手の「Sakefarce」が提供しているマーケティングオートメーションツールが「Pardot」です。主にB to B営業に強く、それに関連する機能が多く搭載されています。現在導入されているマーケティングオートメーションツールではシェアNo.1を誇ります。

リストファインダー

リストファインダーの画面のスクリーンショット

URL:https://promote.list-finder.jp/

国産マーケティングオートメーションツールNo.1のシェアを誇るのが「リストファインダー」です。導入が初めての企業にも優しい親切設計で、価格も月額3万円台とお手頃。最初に導入するにはうってつけのツールと言えます。

Marketo

Marketoの画面のスクリーンショット

URL:https://www.marketo.com/

世界で5,000社以上の導入実績があるのが「Marketo」です。読み方は「マルケト」です。顧客情報管理や購買行動、適切なアプローチを可能にする9つのアプリなど、できることは多岐に渡ります。B to B、B to Cに関わらず導入できる強みも持ち合わせています。

まとめ

マーケティングオートメーションの詳細と、導入に伴うメリット・デメリット、活用方法について紹介してきました。
見込み客をそのままにしておくのは非常にもったいないことです。かといって人力でこなせる量にも限界があるため、見込み客を顧客に転換することを考えているのであれば、マーケティングオートメーションツールの導入はおすすめです。
しかし、効果的に運用するためには考えるべきポイントも多くあります。導入に失敗しないためにもポイントを踏まえ、今後の企業成長のためにもぜひ導入を検討してみましょう。

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