デジタルマーケティングについて、気になってはいるけれど、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
しかし、現代社会のビジネスにおいては、最も重要なものとなっています。どのような部署に属していても、関係のある話です。
専門的な知識のない方も、まずはその基本から理解しましょう。従来のマーケティングとの違いも説明します。そして、現状ではどのような課題があるのかを認識し、解決方法を探っていきましょう。
デジタルマーケティングの活用法と課題
マーケティング、殊近年ではデジタルマーケティングが活用されています。その基本的な流れをご説明します。
まずは、商品や企業に対して消費者に注意を向けさせます。従来のマーケティングでは、折込広告や雑誌の広告などが活用されてきました。
デジタルでは、インターネット検索サイト上でのバナー広告、SNSによる使用者や有名人の投稿などがあります。これらにより、消費者はだんだん興味を持つようになります。
そこからネットで検索し、そのままECサイトで購入、SNS等で情報をシェアします。
この一連の動きが全てデジタルで行われるのが近年の傾向です。これらのデータを蓄積し、分析し、会社のマーケティングの方向性を定める必要があります。
「Cross View:マーケティング管理市場の実態と展望2018」によると、マーケティングにおける課題が見えてきます。
課題として回答されたもので一番多かったのが、社内のマーケティングを統合的に見る人がいない、ということでした。
したがって、部署ごと、企画ごとにマーケティングを行っていくのはもちろんのこと、それら全体を把握し、会社全体としてのマーケティングの方向性を定め、統括、指揮する人が必要だということです。
生活者視点で考えよう
デジタルマーケティングでは、消費者の年代、性別、職業、嗜好といった基本データが活用されます。
これにより、商品のターゲット層に絞ったホームページや企画を作成することができ、リピーターの獲得につながるでしょう。
しかし、ここで忘れてはいけないのが、一般的な生活者の視点です。ターゲットを絞りすぎたマーケティングでは、始めのうちは大きな効果が期待できるかもしれません。
しかし、徐々に安定し、興味の薄れた消費者は離れてしまい、右肩下がりになってしまいます。
ターゲット以外はやって来ないようなホームページ、プロモーションでは、このような危険性があるということです。
さらには、一部の人にウケる過激なプロモーションは、世間一般の人からは倦厭され、最悪は批判され、炎上してしまいかねません。このような悪影響が広がりやすいのはデジタルのデメリットです。
特定のターゲットだけでなく、幅広い世代の方にも知ってもらいたい、好きになってもらいたい商品の場合、このような点に注意し、ターゲット層以外のデータも活用することが大切です。
そのために、企業側も偏った考えになりすぎるのではなく、一般の生活者視点を忘れないようにしましょう。
しっかりと効果測定を行う
デジタルマーケティングにおいて、データを信じすぎることは危険です。
なぜなら、購入者と使用者が異なることも多く、購入目的は測れない場合もあるからです。
ECサイトで自分のアカウントで買い物をした場合、その人の属性によりデータをとることになります。
しかし、実際には家族に頼まれて購入したものや、プレゼントとして購入している場合もあります。
店舗での購入の場合、接客の会話などで購入目的を伺い知ることができますが、ECサイトではそれができないのがデメリットでもあります。
また、全ての人が常にオンラインであるわけはなく、オフラインの状態のときももちろんあります。
また、パソコンやスマホなど複数のデバイスを併用して使っている方も多いのが現状です。
したがって、人間の全ての動きを測定することはできないということも考慮する必要があります。このデメリットを知ると、データがあまり意味のないものではないかと思ってしまうかもしれません。
しかし、しっかりと効果測定を行うことがやはりデジタルマーケティングでは重要になってきます。
データをしっかりと分析した上で上記のような購入目的があるということも考察しなければならないのです。
まとめ
デジタルマーケティングにより、今までは知ることができなかった人々の消費行動を認識できるようになりました。
このデータを活用しないわけにはいきません。広告を発信することができる上に、消費者自身が広告塔となって発信し、情報が波及していくことも多々あります。
しかし、メリットだけでなくデメリットもあるので、データを過信せずに、しっかりと分析、考察を行うことが大切です。社内では部署や扱う商品の違いに寄らず、会社全体のマーケティングを統括する存在を置くことも課題の一つです。