マーケティングという言葉がやっと馴染みのある言葉になったかと思うと次はデジタルマーケティングやWEBマーケティングといった新しい言葉がどんどん増えていきます。わからないと断念する前に、ネット上のマーケティングについてもう一度、考えてみませんか。
WEBサイトを立ち上げた、SNSも始めた、さあこれからより多くの人に響くように運営しなければ、と色々とあるマーケティングのセミナーを受講し、それらしい記事を見つけて勉強しようとして言葉の難解さ、専門的な要素の多さで断念したことはありませんか。確かに簡単に理解できるものではありませんが、避けては通れない道でもあります。ここではそのような難解なネット上のマーケティングの世界の基本を解説していきます。
デジタルマーケティングとは?
デジタルマーケティング、WEBマーケティング、コンテンツマーケティングなどネットが普及してからマーケティングの世界でも担当者がついていくのがやっとなほど様々な用語が飛び交い、進化の速度が著しくなっています。言葉を聞くと一見では同じもののように感じますが、マーケティング担当者であれば押さえておかなければいけない違いがあります。まずはそれぞれの特徴を掴んでいくことから始めていきましょう。
そもそもマーケティングとは
近年、企業が利益を上げていくための重要な要素として取り入れられておりますが、そもそもマーケティングとはどういうことを言うのでしょう。「市場調査」や「販売促進」「広告・宣伝」といったものと捉えている人も多いと思います。これももちろん間違いではないですが、マーケティングのもつ要素の一部にしかすぎません。
公益社団法人日本マーケティング協会ではWEBサイトにてマーケティングとは「顧客の欲求と満足を探り、創造し、伝え、提供することにより、その成果として利益を得ること」という定義を紹介しています。企業が持続的に利益を得ていくために必要な活動であると同時に、「利益を上げる=顧客の求めるものを創造、提供する」という一つの経営哲学のようなものになります。
この定義は企業が利益を求めるためには、どのような環境になっても変わらない定義であり、現在のように2019年の初めには想像もしなかった2020年が訪れ、世の中の状況が大きく変わってもそこには顧客のニーズがある限り企業は持続的に利益を得ることができます。
インターネットの進化とマーケティング
以前なら顧客のニーズを探るために商品の売れ行きや店舗でのお客様の反応、アンケートなどアナログでの調査が主流でした。しかしインターネットの普及が進むにつれて、技術やツールも進化し、従来の調査に加えてWebサイトへの反応などによる数値の詳細がわかるようになりました。これにより顧客のニーズの詳細がわかると同時に膨大な情報を有益なものにするためには専門的な知識が必要になってきました。
またインターネットから得ることができる情報(顧客のニーズ)は、現在のような激しい世の中の変化の中でタイムリーなものを得ることができます。
デジタルマーケティングとは
デジタルマーケティングとは、ネット上の動画サイトやSNSはもちろんのこと、Eメールやオンライン広告といったオンラインを使用したあらゆる手法のことを指します。それならWebマーケティングと同じではないかと思われますが、デジタルマーケティングはWebマーケティングを含めたより広い領域のマーケティングと言えます。
またスマートフォンが普及し、世代を問わず当たり前のように使われるようになってからはお店のポイントカードのアプリが多く出回るようになりました。このような普段、あまり意識せずに使用しているものの中にもデジタルマーケティングが存在します。私たちの生活がデジタル化されていけばいくほど、デジタルマーケティングの領域は広がり、今後も無限の可能性がある領域となっていきます。
デジタルマーケティングという言葉から、今後、自社の営業などにも取り入れたいと思っても特別で一部の専門性の高いもののように感じるかもしれませんが、パソコンやスマートフォンを利用それば当然のこと、デジタルサイネージなど皆様は自然とデジタルマーケティングの世界を経験しているのです。
デジタルマーケティングのメリット・デメリット
デジタルマーケティングのメリット
デジタルマーケティングの強みはより広い窓口から自社に興味をもってもらう機会を作れるということです。例えばあるスピーカーを購入したいと思った人はネットが普及する以前なら電気店に行き、店員の話を聞きながら購入するといった流れでした。決まらなければまた違う電気店に行くといったことを繰り返し、やっとのことで購入すると、購入後に別の店舗で同じ製品がより安い値段で販売されていて悔しい思いをされたことはないでしょうか。
このような以前にあったシチュエーションを変えてしまったのがネットの世界です。人はスピーカーが欲しいとなれば、従来通りの店舗での購入に加え、ネットで口コミを検索する、特別商品に詳しい人のレビューを確認する、価格の比較を行う、といったことを繰り返した後、実店舗もしくはネットで購入するというスタイルが増えてきました。
このようなパターンの中で力を発揮するのがデジタルマーケティングです。あらゆるデジタルの世界に自社の情報を提供し、そこから興味を持った人がさらに詳しく知るためにWebサイトを訪れます。テレビCMなど大々的な宣伝が難しい企業であってもデジタルマーケティングを駆使し自社の製品の強みをアピールできれば利益に結びついていくことができるのです。
デジタルマーケティングのデメリット
そのような便利なものなら誰でも取り入れたいとなりますが、デジタルマーケティングはその特徴である広域な領域に及ぶために様々な指標があり効果の測定が難しく、口コミサイトのように自身の見せ方をコントロールできないサイトもあります。
現在、多くの人が口コミサイトやSNSから商品購入のヒントを得ていることが2016年の消費者調のアンケート結果からもわかります。
出典:SNSに関するアンケート結果 – 消費者庁
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/internet/pdf/adjustments_index_1_170111_0002.pdf
口コミサイトは自社の商品の改善ポイント、他社の強みを知り自社の活動に活かしていくなどリアルな情報収集に役立つ反面、自社の望まない口コミやSNSも商品購入のヒントにされてしまいます。また、口コミなどは自社に有利になるような書き込みを依頼することができないことはもちろん、評価の低い口コミの削除もすることもできません。
デジタルマーケティングの主な手法
デジタルマーケティングの主な手法をご紹介します。
WEBサイト (WEBマーケティングと共通) | 自社で運営管理し紹介できるためデザイン、レイアウトも含めて自社の特性をアピールしやすくなり、アクセス解析などで改良を加えやすくなります。 |
ブログ | 読みやすさ、親しみやすさでWebサイトの掲載とは趣向を変え、違う方向から自社への興味を引くことができます。またブログは長く残るので長い目で見た内容の選定が必要になります。 |
有料オンライン広告 | 自身で管理ができ、予算に合わせて大々的に広告を掲載する方法や検索された分だけ費用を支払う検索広告など様々な種類から選ぶことができます。 |
動画 | 他社で運営されている大手の動画のサイトなどに投稿し、コンスタントに動画を投稿することでチャンネル登録数の獲得にとつながり、興味を引き続けることができます。 |
メールマーケティング | いわゆるメルマガ。最新の情報などをあらかじめ配信の許可を得た人に定期的にメールの形式で送るもの。自社のサイトへのリンクを設定するなどで様々なデジタルマーケティングの手法の中でも効果が大きいと注目されています。 |
IoT | Internet of Thingsの省略で電化製品などがインターネット環境でつながることにより遠隔で操作できるようになりました。また、ネットでつながることにより企業はユーザーの動向やニーズの情報をタイムリーに得ることができるようになります。 |
一覧の他に前述したアプリ形式のポイントカードやデジタルサイネージも該当します。デジタルサイネージの進化も進んでおり、大手化粧品メーカーが実験的に行ったデジタルサイネージは、駅に設置をして通行人の性別を識別するものです。サイネージには前を通る通行人の性別に合わせた商品を表示する仕組みとなっていました。
デジタルマーケティングをする上で検討すべきポイント
マーケティングをする上でターゲットと目的を絞ることは基本的なことではありますが、デジタルマーケティングはあらゆる可能性を広げることができます。だからこそターゲットと目的が不透明なままで始めてしまえば、あらゆることに広げすぎて統一感がなくなることも考えられるので慎重に検討していくことが効果を得るためには大切なポイントとなります。
またデジタルマーケティングではデジタルサイネージのように費用がかかる手法もあるので、費用対効果を検討することも重要なポイントになります。
Webマーケティングとは?
WEBマーケティングはデジタルマーケティングの一種でWEBサイトのような自社で運営しているツールなどのことを指します。デジタルマーケティングで広く周知をした中から新しく興味を持った人がさらに詳しい情報を得るためにWebサイトに訪問します。ここでは自社のアピールポイントをより詳細で個性的に表現することができるのでライティングページや画像、動画などを駆使し、わかり易く印象的にすることが大切です。
また自社のWEBサイトに訪問してもらうためのSEO対策やネット上の様々な広告もWEBマーケティングの一種となります。
WEBマーケティングとは
WEBマーケティングには自社のWEBサイトの他に買い物のスタイルとして今では世間に深く浸透しているECサイトなども該当します。他のサイトのように他社の規定に従うことがない分、様々な方法で訪問者にアピールができ、管理、運営を独自で行えるため自由度が高いといえます。
また自社のサイトの中でどれだけのページに訪問するのか、SNSのフォローを獲得することでさらに深くつながるユーザーの獲得を目指すこともできます。このようにWebマーケティングはデジタルマーケティングで幅広く周知をした中で興味を持ったユーザーを取り込むために重要な役目を持っています。
WEBマーケティングのメリット・デメリット
WEBマーケティングは効果を数値で明確に表示されるので自社の提供する情報に対してユーザーの興味の動向をタイムリーに知ることができます。自社のページにどのようなキーワードで辿り着いたか、問合せページへの反応、各コンテンツへのクリック数、ホワイトペーパーなどのダウンロード数など効果を知るポイントを思うように設定することができます。
まずはサイトに訪問してもらうことが先決となり、Webマーケティングではこれが大きな課題となります。ネット上では数えきれないほどのあるサイトの中から自社のWebサイトに検索結果から訪問してもらうということは簡単なことではありません。
一生懸命作成したサイト検索順位が上がらなければ効果が薄く、ひたすら更新する労力だけが残ってしまうということが無いように、SEO対策、リスティング広告などの設置をしっかりと行う必要があります。
WEBマーケティングの主な手法
WEBマーケティングで行われている手法の中で主なものをここではいくつかご紹介いたします。
検索エンジンの最適化 | より多くのユーザーに自社のサイトへ訪問してもらうためには検索結果で上位に位置する必要があります。そのためにもキーワードの検討などSEO対策は大変重要なポイントになります。 |
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リスティング広告 | 有料の広告の一種で検索されたキーワードに対して上位の広告の枠に表示されるようにする広告です。 |
ウェビナー | 企業ではオフラインで行っていたセミナーを急速にオンライン上で 行うことが多くなり、配信によって自社の商品の説明などを自身の言葉でタイムリーに伝えることができます。 |
リターゲティング広告 | 過去に自社のサイトに訪問したユーザーに対して、サイトを閲覧している時にCookieを介して、関連広告を掲載します。 |
サイトに訪問をしたユーザーに対してはさらに関係を構築するためにSNSへのフォローを勧めることや、商品の疑問に対しての質問を受け付けるチャットなどのツールを設置するなどといった手法を取り入れるとさらに効果的な運用が期待できます。
WEBマーケティングをする上で検討すべきポイント
WEBサイトを運営するにあたって検索順位を上げていくことは当然重要なポイントになります。しかしいくら訪問をしても直帰率(サイトを訪れてもすぐに離れてしまう比率)が高ければ結果として求めるような効果を得ることができません。また数ページ閲覧しただけで離れてしまう離脱率も気になるところです。このようなことにならないためにもよりわかり易く魅力的なサイトを作成する必要があります。
訪問者にとって魅力的なサイトができればコンバージョン率(訪問者が商品を購入するなどサイトの運営の目的を果たすことができた比率)も上げることができ、リピーターになる可能性が出てきます。
デジタルマーケティングとwebマーケティングの違いは?
ここまで読み進められたマーケティングの担当者もデジタルマーケティングとWEBマーケティングには違いが無いように感じる方もいるのではないでしょうか。WEBマーケティングもデジタルマーケティングの一部なのでそう考えても間違いではありません。しかし担当者として関わるからにはこの違いをしっかりと把握し、運用に役立てていただきたいものです。
活動目的と活動内容が違う
WEBマーケティングのサイトの訪問者を獲得し、最終的な目的は実質的な利益に結び付くユーザーの獲得になります。そのためにはまずはサイトに訪問をしてもらわなければいけません。
SEO対策の徹底やリスティング広告、Google mapへの登録などを利用してサイトをアピール、訪問者を獲得していくように努めます。それと同時に訪問したユーザーが迷わず欲しい情報に辿り着けるようなレイアウト、ページ構成などを心がけ、会員登録などを促すことによってユーザーをリピーターに育てていくことが継続して結果を生み出す秘訣となります。
デジタルマーケティングも自社へのサイトへの訪問者を促していくのかがポイントですが、デジタルマーケティングの場合はどれだけの利益に結び付くユーザーをサイトへと導くかが最終的な目的となります。
上記のWEBマーケティングと同様の内容に加えてメールマガジンの配信など常に情報を提供し、WEBサイトへの訪問を促すことによってリピーターを獲得していくことを目指します。
活用するツールの違い
WEBマ―ケティングの主な活動はWEBサイトです。SEO対策などの必要性は述べてきたとおりですが、魅力のあるサイトを作成するという点ではCMSを活用する企業が増えています。CMSはContents Management SystemとなりWEBサイトを構築する画像やデザイン、レイアウトなどを一元管理し、リニューアルや更新時には自動的に組み合わせされ、ページが作成されていくというツールです。このツールにはWebサイトを自動的に構築するだけでなくアクセス解析機能が備わったものもあり、よりユーザーの閲覧に適したサイトのレイアウトを作成することができます。
デジタルマーケティングはPCやスマートフォンだけでなくネットに接続されているあらゆるものに可能性が広がります。ある施設のFree Wi-Fiに接続する前には広告の表示し確認することを促すといったシステムがあります。またブルーレイレコーダーの番組表を開くと新番組や商品の広告が出てきたりします。このようにデジタルの環境があるところにはデジタルマーケティングの可能性があり、それぞれ自社の特徴に合わせたツールを選んで周知を目指し、最終的に自社のサイトなどへ促していきます。
営業方法の違い
営業の活動には大きく分けて攻めの営業、待ちの営業のスタイルがあります。文字通り攻めの営業は自身が出向いて商品やサービスのアピールをし、利益に結びつけていくというもので、待ちの営業は店舗などで来店したお客様に対して商品やサービスをアピールするというものです。
これをマーケティングの世界に当てはめると攻めの営業はデジタルマーケティング、待ちの営業はWEBマーケティングとするとこの2つのマーケティングの違いを掴みやすいのではないでしょうか。
どちらも商品などをアピールすることには変わりませんが、その営業方法としては大きな差があり、この差を意識したマーケティングの計画が求められます。
マーケティング対象者の違い
WEBマーケティングでは検索結果などから自社のサイトに訪問した新規の訪問者が対象者となります。この新規のユーザーを呼び寄せるにはどのような方法がいいのか、何を望んで自社のサイトを訪れているのか、また望みに答えられるサイトとなっているのか、を検討していきます。
これに対してデジタルマーケティングは新規の訪問者の獲得だけでなく、リピーターも対象者となります。様々なアピールから興味を持って訪問をした新規の訪問者がアクションを起こし、メールアドレスやSNSのアカウントが獲得できれば、この訪問者は今後も新しい情報を求め訪れる可能性を持っているのです。このリピーターとなりうるユーザーに対しても離れていかないようなアピール方法を検討していく必要があります。
リサーチの違い
WEBマーケティングでは検索キーワードを選定した後、検索ニーズのリサーチによって得られる情報で常に改良を加えていく必要があります。検索ニーズとはキーワードを選定した後で、そのキーワードのサジェストワードが何かを検証することです。サジェストワードと聞くとさらに複雑な要素と思われがちですが、実は皆様が検索をする際に目にするものなのです。下の図では検索したい「チョコレート」というキーワードを入れました。すると画面にはチョコレートと合わせて自動的に様々な言葉が出てきます。これはチョコレートというキーワードと一緒に頻繁に入力されている言葉です。このサジェストワードはキーワードと合わせて押さえておきたい重要なポイントです。
デジタルマーケティングではWEBマーケティング同様の作業の他、既存のユーザーの動向のリサーチ、長らく訪問のないユーザーの掘り起こしなどが加わり、メール配信やSNS、デジタルの広告などあらゆる数値から現状の分析が必要となります。
効果測定の範囲の違い
WEBマーケティングで効果測定はWEBサイトで得られる複数の数値が分析の範囲となるのである程度、現状を知ることができるようになります。担当になって慣れていけば数字の動きで動向、ユーザーのニーズはつかめてくるはずです。
それに比べてデジタルマーケティングはどうでしょう。デジタルマーケティングでは効果測定を行う分野が多岐にわたるため、検証する数値も様々なものがあり測定はかなり難解になります。WEBマーケティングでは「ネットを見る」という一定の行動の中でだけの数値しか読み取ることができませんが、デジタルマーケティングではネットを見るというだけでなく、人が行動するあらゆるパターンの中でニーズをつかむことができるようになります。例えば歩いているときの目線、信号待ちで止まっているときに何を見ているのかといった具合です。人の行動と興味を知り、自社の提供する情報がどのような形で目を引いているのか、これはデジタルマーケティングを進めていく上でWebサイトだけでは知りえない大切な情報の宝庫です。この数値を的確に把握していくことで継続的に成果を出すマーケティングを行うことが可能になります。
マーケティングオートメーション
WEBマーケティングにしてもデジタルマーケティングにしても、リサーチが必要な数値の種類は多く、幅広い方向からの検証が必要になります。このリサーチに係る労力や費用は大きく、また専門性が高くなりますから多くの企業にとって人材の確保から大変難しい業務となります。
このような状況に対応するのがマーケティングオートメーションというシステムで、文字通り様々な数値があるリサーチの業務を自動的に集約するシステムで、見込み客の発掘や既存の顧客の掘り起こしなどに役立てることができます。
会員登録は敷居が高い
この章でも何度か新規の訪問者と今後の関係を深めていくためにもSNSのフォローを促す、会員登録を促すといった手法を提案いたしましたが、実は日本人にとって個人情報を登録するという行為は抵抗を感じる人が多くいます。
数年前にある有名漫画家の周年記念イベントへの申込方法で計画された方法がその日本人の性質を利用したものになります。まずは新聞に大々的に掲載しWebサイトに案内、イベントの詳細を知るためには個人情報の登録をしなければならないというものでした。これはファンの熱意に応じて与えられる情報の濃さを変えていくことによって本当にイベントに参加したい人に参加してもらいたいという漫画家の意向と大々的な宣伝の両方を踏まえたものになりました。(「明日の広告」 佐藤尚之著)
最初から会員登録を促すよりはSNSなどでフォローという形式を促す方がより続けて情報を提供できるユーザーを獲得できる可能性は上がります。このようにマーケティングを検討する際には国民性などの要素も検討する必要があります。
デジタルマーケティングとWEBマーケティングはどうやって使い分ける?
インターネット上で企業として利益を得ていくためにはWEBマーケティング、デジタルマーケティングのどちらもが大切な要素となります。効果的に両者を使い分けるのであればお互いの特徴を活かしたマーケティングの計画を立てていく必要があります。
またマーケティングにかける費用に応じてもどちらの手法をメインに使っていくのかが変わってきます。一概には言えませんが、デジタルマーケティングはあらゆるインターネットの機能があるものに対して行える手法となるので、安価で可能な手法から高額な手法まで費用は大きく変わってきます。
その点、Webマーケティングはある程度費用が抑えられる上に、ネット上の有料広告の中でも予算の上限を定めておけば、始めてから予想もしない金額に膨らんでいくことも抑えられます。
サイトを立ち上げて得ていく目標を決める
デジタルマーケティング | WEBマーケティング |
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・幅広い視点から自社の商品に興味を持ちそうなターゲットの絞り込み、ターゲットの動向に響くサイトや広告の手法を検討する。 ・見込みの利益の中からデジタルマーケティングに費やせる費用の検討をする。 ・露出時期や方法、Webサイトの立ち上げ時期などスケジュールを作成する。 | ・同業他社が作成する既存のWebサイトの状況を検証する。 ・検索キーワードの選定、広告の掲載など検索で上位に来るための対策を検討する。 ・自社の情報を収集し、メインとなる項目の見せ方やレイアウト、ライティングにするか動画にするかなどの表現方法を検討する。 |
新規ユーザーの獲得のための第一段階
デジタルマーケティング | WEBマーケティング |
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・動画サイトや口コミサイトに掲載 ・デジタルサイネージなどPC、スマートフォン以外のインターネット機能のあるツールに広告を掲載する。 ・インスタグラムなどSNSなどに有料で広告を掲載する。 | ・SEO対策、リスティング広告などのネット上の広告の配置をし、効果を検証する。 ・google mapなど既存のツールに対して情報を提供する。 ・各SNSにアカウントを作成し、情報を定期的に投稿しWEBサイトへと促す。 |
新規ユーザーからリピーターにするために
デジタルマーケティング | WEBマーケティング |
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・公開されているWEBサイトへの訪問者数や各種広告などの露出の反響を検証し、必要に応じてマーケティングの手法の変更などを加えていく。 | ・WEBサイトのデザインなどを簡潔にわかりやすくなっているかを、訪問者の反応を基に変更を加えていく。 ・問い合わせ、会員登録など訪問者の情報を取得できるツールを設置し関係が継続できるような仕組みを利用する。 |
効果の確認をして改良する
メールマガジン、SNSなどからのWEBサイトへの訪問数やコンバージョン率やその他、アクセス解析によって確認できる数字からそれぞれのマーケティングの計画の改良を加えていきます。この流れを繰り返すことによってより有益なマーケティングの計画ができるようになります。
まとめ
マーケティングという考え方が日本でも浸透するようになってかなりの年数が経ちますが、まだまだ不透明で捉えどころのない世界です。インターネットの世界も人の生活に浸透しているとはいえまだまだ不透明な部分が多くあります。
ましてやデジタルマーケティング、WEBマーケティングとなれば何が正解かなど確信をもって進んでいこうとすると、不安が残るのも当然です。ただ最終的に答えを出せるのは「顧客」である点がはっきりしているのであれば自社の特徴と顧客にニーズの重なる部分がマーケティングの答えになるのではないでしょうか。
大きな予算を掛けずに始めることもできるデジタルの世界だからこそ、初めから完成を求めるのではなく、長期的な目線で試行錯誤を繰り返しながら続けていくことが大切です。
最後にマーケティングの世界には難しい言葉が色々ありますが、結局、人が欲しいもの、必要なものにお金を払う、そのための的確な情報を与えるという実はシンプルな行動のためのものということを忘れずにいたいものです。